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接骨院的に保険を使うメリットはあまり無い

2026.10.23 | Category: 未分類

接骨院にいらっしゃる患者さんは「保険が使えて当然」と考えている方がほとんどです。

というより「接骨院=医療機関=保険使える」のような構図に自然となっているのかもしれません。

「保険使えないんですね…」

「どうにか保険でやってもらえませんか?」

「保険内でやってください」

こういった方も少なくないのが現状です。

もちろんすべての患者さんがそうではありませんが、保険が使えることを前提に来院されると、ふと思うことがあります。

患者さんにとって保険が使えるメリットは大きい。でも接骨院側のメリットって知ってます?

今回は接骨院が保険で対応する大変さとほとんど無いメリットについて解説していきたいと思います。

※「保険」と表現していますが、正しくは「療養費」です。以下わかりやすく「保険」とします。

 

①保険を使うためには、色々な業務が発生する

患者さんからすれば、施術を受けて窓口で料金を支払っているだけに感じると思います。

しかし、接骨院は施術以外にも様々な業務があります。

・施術録(カルテ)の作成、管理
・保険請求に必要なレセプトの作成
・請求内容の確認
・返戻や保険者からの問い合わせ対応
・保険制度に関するルールの把握や変更への対応

など

これらは保険を取り扱う以上、適切に行わなければなりません。

当然、業務に時間がかかるので、人件費や事務コストも発生します。

患者さんから見れば、保険は「安く受けられる」というメリットがあると思います。

しかし接骨院側には患者さんが普段決して意識することのない業務負担が存在します。

保険や療養費制度は患者さんのメリットのためにある制度。

しかし接骨院的にはリスクがあって、しんどくて、利益が少ない。本当はやりたくないです。笑

 

②手間はたくさん、利益はほぼない

保険施術を行うには様々な業務が裏側に存在します。しかしそれだけ手間をかけても経営的に十分な利益が残るとは限りません。

売上だけを見れば保険施術も一定の収入源です。ですが実際の経営上、施術にかかる時間、人件費、家賃、設備費、請求業務などの負担を考えなければなりません。

3割負担であれば、残りの7割分を保険組合に請求するわけですが、この7割分ってすぐに入金されるわけではないんです。

私が入っている団体の場合かもしれませんが、請求してから3〜8ヶ月後なんです。ヤバくないですか?

正直1人数千円の金額が全然入金されないんですよね。接骨院が様々な業務があると言いましたが、当然支給する保険組合側にも業務がたくさんあるので、結局時間がかかっちゃうんです。

そもそも窓口の3割分も相当安いです。医療助成の学生は1回200円です。大人でも4回目以降は370円ほど。

学生が10人来院しても2000円。いやいや電気代だって払えんわ。

だから保険での売上はアテにできない。というかしてたら潰れる。

ちなみに当院における売上のうち保険の割合は10%以下です。正直ここに頼っていたら半年経たずに潰れてました。いくら患者さんの為と言っても正直制度的に今の時代にあってません。

だからこそこんな本音が出てきます。

「これだけ手間がかかって制度面のリスクが多くて、それでいて利益が残るわけでもない。いっそのこと保険やめちゃおうかな。」

接骨院の経営者なら一度くらいは考えたことがあるかもしれません。

患者さんのメリットがある、という点を除いて保険を取り扱うことが、必ずしも経営上の大きなメリットになるとは限らない。

ということを知っていただきたいなと思います。

 

③だったら保険やめちゃえばいいじゃん

極論そうなんですが、接骨院である以上そう簡単にはできないのが現状です。

接骨院での保険適応範囲をご存知でしょうか。「骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷」の5つの外傷に対してのみ適応されます。※詳細は省略

不運にもケガをしてしまった際に窓口の負担を少なく処置が受けられるための制度であり、接骨院として地域医療の一端を担う役割があります。

他の院は知りませんが、当院は特に学生中心の患者層でケガの患者さんばかり来院されます。そのように運営しているし、私自身もそういう院であり続けたいと思っています。

もし保険をやめるとケガをしてしまった方は、別の保険が使える接骨院に行くか整形外科に行くことになります。

佐倉市は、しっかりとケガに対応できて復帰までしっかりリハビリしてくれる接骨院はほとんどありません。マッサージ接骨院ばかり。

整形外科もすべての院が完璧ではありません。よくあるレントゲンで骨に異常無く、湿布だけ処方して放置する院もザラにあります。

当院の場合、保険をやめてしまうと佐倉市の方々はこうした院に行かざるを得なくなります。たまたま良い院に巡り合うこともありますが、いわば”ガチャ”的に治療院探しの旅に出なくてはいけません。

経営上のメリットは少なくても、保険が使えてちゃんとケガの処置ができる接骨院として居続けなければいけないのです。

当院の理念「地域医療に欠かせない接骨院であり続ける」ために、保険をやめたいと思ってもそう簡単にはやめられません。

 

④そもそも保険適応かどうかは私の判断ではない

ここまで愚痴ってしまいましたが、そもそも保険を取り扱う上で何が1番面倒かというと、「保険適応範囲の説明」なんですよ。

基本的に患者さんは当たり前のように保険が使えると思って来院されます。

長くなるので詳細は省きますが、ざっくり言うと「おおよそ1週間以内に発生した原因のはっきりしているプライベートのケガ」だけが保険適応となります。

その為、問診票にも詳細を記入してもらいますし、問診中も「いつから痛くなったの?」「何してる時に痛くなったの?」などを確認し、そこがはっきり確認できるまで先に進めません。

とにかくこの行程が面倒くさい。

一定の時間をかけなければならず、保険で安くできると考えていた患者さんから不満そうな顔をされ、別に悪いことをしている訳でもないのになんか嫌な気分になります。

「先生の判断でなんとか保険いけませんかね…」←これ1番変な表情になります笑

私は療養費制度上の要件に従っているだけなので、わたし基準ではないんですよ。

以前に比べれば保険組合が接骨院のかかり方の案内をするようになったな、と感じますが、

個人的には接骨院の保険適応範囲は全国民が当たり前に知っていて欲しいので、

「いいぞもっとやれ」

と思います。というか保険請求を支払うかどうかは保険組合が決めるんだから、もっとそっちが普及活動しろ、と思います。現場の接骨院に負担させるなよ。

鬱陶しいと思われても私はルールに則って適切にやっていきたい。

 

⑤保険でケガを見ていくための”自費治療”

経営上のメリットはなく、手間もリスクも多い保険施術。

やめたくてもそう簡単にやめられない、社会的責任。

でも保険に頼ると潰れてしまい、そもそも社会的責任を果たせない。

だから当院は積極的に「自費治療」を行います。

※勉強不足な同業者は「保険と自費の混合診療はやってはいけない」などと騒ぎ立てますが、それは病院の話。これも長くなるので今回は割愛します。

保険と自費の違いでよく例えるのが「一般道」か「高速道路」かの違い。

目的地(=治癒)に向かってどういうルートで行くか。

お金はかからないけど時間がかかる一般道(保険)か、お金はかかるけど時間短縮できる高速道路(自費)か。

当院は「早く治したい」という方々のニーズに応えたくて自費治療を充実させています。

ほぼすべての患者さんが保険施術になんらかの自費治療を追加して行なっています。

ごくごく稀に「保険内だけでやってほしい」という方がいらっしゃいますが、差別する訳ではなく本当に最低限の施術しかしません。

最低限の安い値段でやってほしい、という方は間違いなく当院とミスマッチなので初めから他の院を探してください。

最短で結果を出して満足してもらい、対価として見合った金額をいただく。

お金の話はあまりしたくないですが、しっかり稼いでより良いサービスを提供し続けるために必要なことです。

自費でしっかり売上を上げて経営を安定させることで、上述している保険施術ができる環境を維持継続できるのです。

 

⑥やめられるものならやめたい。でも…

接骨院にとってメリットが無くても、それを上回る「患者さんのメリット」があります。

スポーツ中や生活中にまさかのケガ。でも保険を使ってしっかり処置を受けることができます。

患者さんのメリットはこれ以上でもこれ以下でもありません。最低限の処置を安価で受けることができます。

より早く治すために、より良い処置や施術を希望するのであれば自費の施術を組み合わせて頂けると良い。

当院では常に「こうするともっと早く改善しますよ」というようにケガの状況やお身体に合わせて自費施術のご提案をさせていただいております。

保険を使う大変さ、メリットの少なさ。

でも患者さんにメリットがあるなら、それで良い。

ケガをしてしんどい時に少しでも安心してもらえるならそれで良い。

そういう想いの上で保険が使える接骨院としてこれからも頑張っていきます。

 

長くなってしまいましたが、当院では引き続き保険施術ができる環境を整えていきます。

しかしながらその為には表から見えない手間や大変なことがあり、無理矢理自費の治療にしたい訳ではなく保険適応範囲のものはしっかりと保険で対応していきます。

接骨院という施設は一般的な病院と同じではなく、決められた制約の中で適切に行われていく場所です。

一般的な接骨院と同じイメージで、なんでも保険適応にすることはいたしません。

自費施術をうまく組み合わせ、早期改善のための施術を提供するため他院より割高に感じることもあるかもしれません。

ダラダラと通院させる気はなく、良くなったらちゃんと治療は終わります。

本来在るべき接骨院としての機能を果たしながら、佐倉市をはじめ近隣の方々のお身体のお悩みを解決できるように精進していきます。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。